GRUPO CARIBE

Son De Melaza

2000 [CMS 0053]
 ティト・プエンテなき現在、昔日のニューヨーク・ラテンのエレガントなサウンドを受け継ぐアーティストは、ティト・ロドリゲスJrのオルケスタや、マニー・オケンド&リブレあたりしか即座に思い浮かばなくなったけれど、コルティーホやロス・キンボスなどのピアニストとして活動していたセルヒオ・リベーラがバンドリーダーを務めるグルーポ・カリベは、パラディアム時代と直結したラテン・ポピュラーがお好みのファンにとっては、近年何とも頼もしい存在となっているに違いない。
 彼らのアルバム“SON DE MELAZA”に収録されている、ホセ・マデラのアレンジによるペドロ・フローレスの曲やチャチャチャ、ラファエル・エルナンデスのボレロ・スタンダードなどは、そういったグループを特徴づけているナンバーである一方、随所に現れるバタ・ドラムが印象的な“Chango Ta Beni”や、グアラーチャ・スタイルの曲にボンバのリズムを押し込んだ“Son De Melaza”といった曲では、ラテン・ポピュラーに再度アフロ・カリブの伝統リズムを練り直しを計ったような、面白いアイデアも放り込まれている。
 メレンゲっぽいサックスのリフとルイシート・アジャラ(プエルトリカン・パワーのバンマスではないよ)の声がコルティーホ楽団を彷彿とさせる、リラックスムード満点のボンバ“Casco E Juey”や、最後を締めくくるマンボ“Mambo Celeste”などは、ベテランならではの味わいがにじみ出たナンバーで、グルーポ・カリベを支えるメンバーの顔ぶれを見れば、納得せざるを得ないだろう。そこに並ぶのはルイス・バウソ(perc) を筆頭とする、正にティト・プエンテやマチート他、ニューヨーク・ラテンのレジェンドたちを支えてきた面々だ。(パポ・ペピンがティンバレスを叩いているのは珍しいけれど)
 早くも彼らはヨーモ・トーロを迎えてクリスマス用のマキシシングルをレコーディング中だとか。(2000.10 SY)