ALFREDO DE LA FE y FRUKO

La Llave De Oro

2005 [Colibri]
 「ホセ・ファハルド、レイ・バレット、ジョニー・パチェーコ、チャーリー・パルミエリ、プピ・レガレッタ、エディ・セルビゴン、チャランガ・アメリカ、ティピカ・ノベル、チャランガ76、ティピカ・イデアル、そして世界中のチャランガに献辞を呈す。」こんな言葉が添えられている、チャランガへの愛に満ちたアルバムを制作したのは、さすらいのバイオリン侍アルフレッド・デ・ラ・フェと、コロンビア・サルサの首領フルーコ。初っぱなのデラフェ・オリジナルのトラックで、バイオリン・ピチカートが「ぽぽぽん」と来て、フルートが「ぴひょろろ〜」なんて、卑怯とも思える必勝パターンから攻められるんだから、チャランガ・ファンは堪ったもんじゃない。
 演奏メンバーは、主にグルーポ・ガレ、キント・マヨールなどに参加するコロンビア・サルサの大きな牽引力となっているディエゴ・ガレ周辺のミュージシャンたち。フルートの重責は、レオン・ヒラルド(コロンビア・オールスターズ)。ゲストシンガーとして、オスカル・デ・レオンと、デラフェにとってはティピカ73以来の盟友であるホセ・アルベルト“エル・カナリオ”という、サルサ界のビッグネームの参加が呼び物となっている。
 しかし面白いのはその選曲だ。チャランガ・カバーとしては「La Botija De Abuelito」「Ritmo Sabroso」など、いかにも!というトラックもあるのだけれど、ついチャランガ→キューバやニューヨークと発想しがちな中にあって、ラテンアメリカ大衆音楽に視野を拡大した発想は、フルーコによるものなのだろうか。ウィリー・チリーノやハンセル&ラウルをカバーしてみたり、かつてのロベルト・トーレス&チャランガ・バジェーナータを思い起こさせる、クンビア/バジェナートとチャランガ・アンサンブルとの好相性などから、ありし日のフロリダの空気を感じたりもする。アルゼンチン歌謡、ファクンド・カブラルの名曲#8「No Soy De Aqui」のサルサ・カバーは、以前にあったような気もしなくはないが、後を引く秀逸なアレンジ。
 ジャズやハードなサルサのアルフレッド・デ・ラ・フェも魅力だが、チャランガ・バイオリンの名手としての彼を再確認した。“金鍵(La Llave de Oro)”シリーズとして再タッグを願いたい。(2006.1 SY)