MANNY OQUENDO Y LIBRE

Mejor Que Nunca

1994 [Victor Entertainment VICP-9615]
 ジャム・セッションを幾度も繰り返し、つくりあげられていったニューヨーク・サルサ。そんな70年頃の気風を今も感じさせてくれるのが、マニー・オケンド率いるコンフント・リブレである。しかし決して伝統だけに捕らわれているだけではない、まさしく自由(=リブレ)な音楽スタイルである。
 この "Mejor Que Nunca" は結成20年目にあたる94年の録音。マニー・オケンドが在籍していたエディ・パルミエリのラ・ペルフェクタ時代から続くトロンボーンのアンサンブルと、骨太なキューバとプエルトリコの伝統リズムが彼らの基本的な特徴だが、さらに4本のトロンボーンを追加し強力なハーモニーでダンサを演奏したり、ジャズのスタンダード・ナンバー "Speak Low"のラテンアレンジ、ワワンコーのリズムにのせたマービン・ゲイの "I Want You" など、実験的なアプローチにも満ちている。「重ね録りはしない」というアンディ・ゴンサレスの自信と余裕とサービス精神にあふれた言葉の裏には、「即興」すなわちサルサの根本への大きなこだわりが見ることができる。
 ラテン・ファンのみならず、普段ジャズを主に聴いている方にも満足できる一枚だ。ニューヨークラテンのハードな部分にこだわるヘビー級のプレイヤーたちのデスカルガを堪能してほしい。(1997.08 SY)